四国がんセンター

名誉院長エッセイ<季刊>患者の言い分、医者の言い分

大きいことは悪いこと? その二:2011年4月号

前々回の一文の反響が思いのほか大きく、たくさんの方々から言葉をいただきました。みなさん、結構気にしているのですねぇ…いくつかご紹介しましょう。

そんなに大きくないよ…

お話しをしてくださったのは、主に同世代の方々でした。ある先輩曰く、「あれは、おもしろかったなぁ。書いてあるとおり、近頃の若い人の顔はほんとに小顔だね。あれで、同じ脳みそが詰まっているのかねぇ。でも、先生の顔、そんなに大きくないよ。大丈夫だよ。」うーん、そんなにかぁっ、何が大丈夫なのかなぁ…その先輩の顔も、小さい方ではなかったな。私が、がんセンターに勤め始めてから23年近くがたちます。その頃から一緒に働いている人たちは、あの頃のことを懐かしく思い出して話しかけてくれました。「先生、頭が大きいあと二人は、T先生とS先生のことですか、それともY先生ですか?先生よりY先生のほうが大きかったでしょう。」みんな、よく覚えているなぁ。待てよ。ということは、自分たちの耳には入らなかったけど、みんな。われわれの頭が大きいと思ってたんだ(-_-;)。そうそう、あの頃の消化器外科スタッフは5人いて、うち4人が頭でっかちだったなあ。年の差3・4才、そうなんだ、あの世代は、みんな頭がでかかったんだ!

そうとも言えないぞ…

私は、松山市内、清水町から高校(愛媛県立松山東高等学校)に自転車通学していました。もう、40年以上も前のことです。帰りには、土手の上を何人かで、しかも自転車横並びで(おっと、交通違反じゃあないかぁっ(-_-;))道いっぱいに広がって帰ってきていました。下の妹は小学校からの帰りで、時々同じ時刻になります。遠くからでも手を振ってくれました。よくわかるなぁ、やっぱ、慕われているんだなぁ…ところが、そうではなかったのです。妹曰く、「お兄ちゃんは遠くからでもすぐわかったよ。一番頭が大きかったからね。」これを聞いたのは、医者になってから何年もたった、30才の頃でした。

だめ押しのひと言!…

昔からの仕事仲間の、ある看護師さん。「先生、先生!頭の大きい人って、T先生と、Y先生のこと??」もう一人は、S先生と聞いて、「そういえば、S先生も大きかったけど、Y先生も大きかったよね!」小生、心の中で、いくら仕事仲間とはいえそれはないんじゃないの…「でも、先生は、そんなに大きいとは思わなかったなぁ。」そういったあと、まじまじと顔を見つめて、ぷっと吹き出し、「やっぱ、大きいわ。」歯に絹を着せないとはこのことか。ははは、と笑いとばすしかありませんでした。

さて…

先ほどのY先生も他県の病院の院長となって活躍しておられます。やっぱり、大きいことはいいことなんだ!

栗田 啓