【健康食品の使用状況アンケート調査】
 
緒言
 
 日常の病棟活動の中で、病院又は医院から処方される医薬品以外に、健康食品に関する質問を患者から受けることがしばしばある。
 しかし、健康食品の種類は多岐にわたり、その使用状況を把握できていないのが現状である。そこで我々は、健康食品の使用状況を把握するためアンケート調査を行った。
 また、誰もが手軽に利用でき、様々な情報が氾濫するインターネットにおいて、健康食品がどのように取り扱われ、どの程度の情報を提供しているかを調査した。
 さらに、薬局においての取り扱いに関しても調査を行った。
 
調査方法
 
健康食品使用実態調査
調査期間 :2000年10月〜11月
調査対象 :神戸朝日病院入院患者
 
男性 48名  女性 52名 計 100名
年齢分布
(20代 5人、30代 7人、40代 10人、50代 19人、
60代 17人、70歳以上 41人、 不明 1人)    
調査方法 :文献を基にアンケート用紙を作成
 
薬剤師6名による聞き取り調査方式で行った。
<参考文献>
三村泰彦ら、医薬品と健康食品の相互作用に関する意識調査、医薬ジャーナル 36,12,3356-3367(2000)
 
インターネットにおける健康食品販売の実態調査
  検索エンジンを用い無作為にセントジョーンズワート含有食品及び、アガリクスを販売しているサイトの記載事項を調査
 
薬局での健康食品の取り扱いに関するアンケート
  健康食品を扱っている薬局にアンケートをメール又はファックスにて送付
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まとめ
 
医療従事者から健康食品に関する問診を受けた患者は6%であった。また、健康食品使用経験者で、医療従事者に相談した事のある患者は33%であった。
酒、タバコを共に飲まない患者、日常生活の上で障害の強い患者は、健康食品の使用経験率が高かった。
インターネット販売での情報提供は、注意事項に関する情報が少なく、また、用法用量を記載していないサイトも存在し、十分なものとはいえない。
薬局における情報提供において、情報入手先としてメーカーへの問い合わせが最も多く、つぎにインターネットであった。
 
考察
 
今回の調査により、インターネット販売における情報提供は、用法用量、注意事項の記載の面において、不十分であることが、明らかとなった。また、注意事項の記載のあるものに関しても、この商品はあくまで食品である、との記載も何例か存在した。

しかしながら、薬理効果に関する研究の成果を記載しているサイトは多かった。実際に薬理効果が存在するのであれば、治療に際して、効果があるとされる健康食品使用の状況を考慮に入れる必要がある。

薬局の情報入手先としては、健康食品メーカーや、インターネットが多かった。相互作用等に関しても、メーカーへの問い合わせが多く、メーカーからの情報の重要性が明らかとなった。

今回の調査で、医療従事者からの問診率、健康食品使用経験者からの医療従事者への相談率は共に低く、健康食品の使用状況の把握が出来ていない現状が明らかとなった。

今後薬剤師としては、健康食品の使用の状況把握を積極的に行う必要性が示された。また、正確かつ公正な情報の蓄積と普及に勤めることが必要である。