四国がんセンター:医療関係者の方へ

Special recommended references for oncologists上月 稔幸

ASCO2017報告:非扁平上皮非小細胞肺がんに対するベバシズマブ併用化学療法増悪後にベバシズマブを継続投与しても生存期間の改善にはつながらず(AvaALL試験)

ASCO2017報告:非扁平上皮非小細胞肺がんに対するベバシズマブ併用化学療法増悪後にベバシズマブを継続投与しても生存期間の改善にはつながらず(AvaALL試験)

 遡ること5年前(2012年)のASCOにおいて、進行大腸がんに対しベバシズマブ併用初回化学療法後、2次治療としてベバシズマブ併用化学療法を行うことで、がん進行のリスクが32%、死亡のリスクが19%統計学的に有意減少することが報告され、進行大腸がんに対するベバシズマブ投与継続の意義が証明された(ML18147試験: Bennouna  J, Lancet Oncol.2013)。
 
 また非扁平上皮非小細胞肺がんに対しては、本邦において白金製剤を含むベバシズマブ併用1次療法後の2次治療においてベバシズマブのドセタキセルへの上乗せの意義を検討する比較第2相試験が実施され、無増悪生存期間中央値は4.4ヶ月と3.4ヶ月(ハザード比 0.71、p=0.058)、生存期間中央値13.1ヶ月と11.0ヶ月(ハザード比 0.74、 p=0.11)(Takeda M, Cancer 2016)であり、ベバシズマブ継続投与群で良好な傾向が示された。
 
 このような背景を踏まえ、非扁平上皮非小細胞肺がんに対しベバシズマブ併用化学療法を実施し、2次/3次治療でのベバシズマブ継続投与の意義を明らかにする比較第3相試験(AvaALL試験)の結果が待たれていたが今年のASCOにおいて発表された。
 
 結果は、主要評価である生存期間に関しては、ベバシズマブ継続投与群で中央値 11.86ヶ月、非継続群にて中央値 10.22ヶ月(ハザード比 0.84、p=0.1044)と有意差は認められず、ベバシズマブ継続投与の意義は示されなかった。
 
このような結果ではあったが、2次治療としてドセタキセルによる治療を受けたグループにおける生存期間のハザード比は、0.76と本邦の結果と極めて類似していたことは興味深い。

2017年6月19日  上月 稔幸

1