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症状

多くの場合は無痛性の陰のう内腫大です。痛みや発熱がないため、かなり進行しないと気付かないことも多く、また気付いても羞恥心から受診が遅れるケースも少なくありません。また、精巣がんは比較的短期間で転移を起こすため、転移によって起こる症状によって、診断されることもあります。たとえば、腹痛・腰痛(後腹膜リンパ節への転移の場合)、息切れ・咳せき・血痰(肺への転移の場合)で受診し、精巣がんが見つかることがあります。

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病期(ステージ)

病期はがんの進行度を表します。精巣がんではⅠ(1)期からⅢ(3)期に分類されます。Ⅱ(2)期とⅢ(3)期は転移の状態によりさらに細かく分類されます(表1)。病期診断をするために、CTやMRIなどの画像検査と、腫瘍マーカー(血液検査)の測定がなされます。精巣がんの腫瘍マーカーには、AFP、hCG、LDHがあり、これらは病期診断以外にも治療効果判定や経過観察に必須となっています。

表1

Ⅰ(1)期 転移がない
Ⅱ(2)期 横隔膜以下のリンパ節にのみ転移がある
  Ⅱ(2)A 転移巣が5cm未満
  Ⅱ(2)B 転移巣が5cm以上
Ⅲ(3)期 遠隔転移
  Ⅲ(3)0 腫瘍マーカーが陽性であるが、転移巣不明
  Ⅲ(3)A 横隔膜より上部のリンパ節に転移
  Ⅲ(3)B 肺に転移
  Ⅲ(3)B1 片側の肺の転移が4個以下かつ2cm未満
  Ⅲ(3)B2 片側の肺の転移が5個以上または2cm以上
  Ⅲ(3)C 肺以外の臓器にも転移がある

精巣がんの主な組織型(顕微鏡での分類)にはセミノーマ(精上皮腫)、胎児性がん、絨毛がん、卵黄のう腫、奇形腫などがあります。このうち、セミノーマ以外の組織型で構成される場合を非セミノーマとして分類し、セミノーマと区別されます。組織型の分類は治療方針を決める際に重要で、転移例は国際分類法(IGCC分類)により予後良好群、中間群、不良群の3群に分類されます(表2)。

表2

予後良好
非セミノーマ セミノーマ
肺以外の臓器転移がない
かつ、AFPが1000ng/ml未満
かつ、hCGが5000IU/L以下
かつ、LDHが正常上限値の1.5倍以下
肺以外の臓器転移がない
かつ、AFPは正常範囲内
hCG,LDHは問わない
予後中間
非セミノーマ セミノーマ
肺以外の臓器転移がない
かつ、AFPが1000ng/ml以上10000ng/ml以下
かつ、hCGが5000IU/L以上50000IU/L以下
かつ、LDHが正常上限値の1.5倍以上10倍以下
肺以外の臓器転移がある
かつ、AFPは正常範囲内
hCG,LDHは問わない
予後不良
非セミノーマ セミノーマ
肺以外の臓器転移がある
または、AFPが10000ng/ml超
または、hCGが50000IU/L超
または、LDHが正常上限値の10倍超
該当なし

GCC分類は予後と相関し、セミノーマの5年生存率は予後良好群で86%、中間群で72%、非セミノーマでは予後良好群で92%、中間群で80%、不良群で48%であることが報告されました。しかし、この報告は1997年時点の報告であり、治療法の進歩によりさらに予後は改善していると言われています。

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