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部署案内:診療科・各診療部門案内原発不明がん診療科

特徴

原発不明がんとは、「組織学的には明らかながんでありながら、注意深い全身検索にも関わらず原発巣(最初に発生した臓器)が明らかにならない」腫瘍と定義されています。発生頻度としては全悪性腫瘍の3-5%を占めるとされています。

原発巣の画像診断では、レントゲン検査、内視鏡検査、CT検査、MRI検査が行われます。最近注目されているPET-CT検査には原発不明がんの原発巣を探索する方法として保険が適応されます。また、原発巣の推定には、病理組織学的診断も重要です。腫瘍細胞は、原発巣に類似した性質を保持していることが多いので、免疫組織化学染色という腫瘍に発現しているタンパクを検出する手法で、原発巣を推定する方法も試みられています。当院では、PET-CTを初めとする画像検査や病理検査をできる限り総合して、原発巣の特定を試みます。

原発部位特定の流れ

なぜここまで組織学的診断にこだわるのかと申しますと、原発不明がんというのは原発巣によって有効な治療法が異なるためです。左図は肺癌由来と思われていた悪性胸水が、卵巣癌由来であった症例です。免疫染色を行ったところ肺腺癌のマーカーが陰性で、卵巣癌では陽性となるマーカーが陽性であったため、診断が確定しました。治療法や予後が異なります。

当院においても、2014年(平成26年)5月から他院から原発不明がん患者さんの受け入れをはじめ、2016年(平成28年)4月より原発不明がん外来を開設しますが、当院で本当の意味で原発部位がわからなかった患者さんは約2割です。日本臨床腫瘍学会が出している「原発不明がん診療ガイドライン」では、原発巣の検索にも関わらず原発不明がんと判断せざるを得ない患者さんに対しては、検索開始から1か月経過した場合には、プラチナ製剤とタキサン製剤の併用化学療法を開始してもよいと記されています。原発部位がわからないがんも、科学的根拠に基づいた治療を実践していきます。

原発不明がんは、各科のスタッフの協力がなければ診断・治療は困難で、従来の医療体制では立ちいかない可能性もあります。様々なケースを集積・検討し、医療スタッフがチームを作って力を結集し、原発不明がんに苦しむ患者さん・家族の方たちのお役にたてる態勢を築き、加療を行っていきます。

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スタッフ紹介

診療医師:臨床研究推進部長 青儀 健二郎

青儀 健二郎

専門領域

  • 消化器がん
  • 乳がん

認定資格

  • 日本癌治療学会 臨床試験登録医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
  • 日本外科学会 外科指導医
  • 日本外科学会 外科専門医
  • 日本外科学会 認定医
  • 日本消化器外科学会 消化器外科指導医
  • 日本消化器外科学会 消化器外科専門医
  • 日本消化器外科学会 認定医
  • 日本乳癌学会 乳腺専門医
  • 日本臨床腫瘍学会 暫定指導医
  • マンモグラフィ検診精度管理中央委員会 検診マンモグラフィ読影認定医