四国がんセンター

名誉院長エッセイ<季刊>患者の言い分、医者の言い分

手術後の訓練です!?:2016年7月号

先生!うち、スイミングスクールに通い出したんよ

乳がん手術後の患者さんです。ある日の外来で、「今日は一段と顔つきが明るいねぇ」『先生、そうなんよ。2ヶ月前からスイミングスクールへ通い出したんよ。水に入ると身体が軽なって、やせたようで気分もええんよ』どうやら、乳がん術後の上肢の運動と体力作り目的で通い出したようです。以前、胃がんの手術後にテニススクールに通うのが生き甲斐になっている、あるおばちゃんのお話しを書きました。あの時は、目的の一つがイケメンコーチがいるからだったので、運動の目的は本来の体力作りプラスアルファでしたが、この方は純粋に手術後のリハビリのためのようです(*^_^*)。浮力がかかるためか体が軽くなって腕を動かしやすいとのことです。

医学的にも評価されていますよ

リハビリテーションにプールでの歩行を取り入れているプログラムもありますよね。浮力がかかって体重の不可が低くなるので、膝をはじめとした関節への負担が減るのです。一方、水中訓練は宇宙飛行士の訓練の一つとして組み入れられているとも聞いています。なんでも、NASAには長さ100メートル、深さ10メートルくらいの巨大なプールがあるそうです。この中で、宇宙服に見立てた服を着て訓練をするそうですが、リハビリの状況とは全く異なっていて、ものすごい体力を消耗する訓練らしいです(^^;)。あと、詳しくはwebで(どこかで聞いたような文句だなあ‥)

子供の頃、田舎でよく泳いでいました

小学生の頃、夏休みになると母の里へ行くのが毎年の楽しみでした。昼寝が済んで、さあ、泳ぎに行こうっと!いとこと何人か連れだって、山を少し下ったところにある淵で泳いでいました(母の里は、山の中腹にありました)。水中眼鏡が一つしかなくて、交替でかけては潜ってました。とても小さな淵だったけど、よく飽きなかったなあ。。今思うと、不思議ですね。小さな頃は、同じことを繰り返しても飽きませんでしたね。皆さんもそうではありませんでしたか。
時には、4キロほど歩いて、肱川で泳ぐこともありました。中流にあたるのですが、川の中程は流れが速くて、一度、流されてパニックになった覚えがあります。死ぬかと思った思い出がいまだに脳にこびりついています(-_-;)。今でも川で泳ぐのはちょっとためらうなあ…
そうそう、湧き水がとても冷たいのです。母の実家の勝手口を出たところに山からの湧水をためるところがあって、よく朝採ってきたスイカを冷やしていました。顔などもそこで洗っていました。そこには沢ガニがたくさんいて、焼いて食べたような記憶があります。美味しかったなあ。医者になってから思うのですが、生食していたら寄生虫が宿っていたかも(^_^;)
小学生高学年の頃だったように記憶していますが、ある夏に、山の斜面に湧水を利用したプールが作られたのです。長さはせいぜい10mくらいだったでしょうか。でも、水が冷たすぎて夏でも長いことは泳いでいられなかった。「陽ちゃん(いとこの名前)、あっちで泳ごう!」もっぱら、あの淵で泳ぐ毎日でした。

訓練の効果は?

さて、あの患者さんのその後はと言うと、ある日の外来で見せてくれました。「プールの効果はどうなったの?」『先生、だいぶん動くようになったよ!ほら』と、これでもかと言わんばかりに腕をぶんぶん動かして見せてくれました。「そ、そこまでしなくてもいいよ…」聞くと、とても残念なことがあるのだそうです。『若い男の子が一人もおらんのがいかんわいっ』「…」
結局こうきたか…でも頑張ってね!

院長 栗田 啓