平成18年度公開セミナー

〜 がんと共に生きるために 〜 Part8

主催:四国がんセンター看護部 公開セミナー委員

8月 1月
 
 
第56回
終了しました 平成18年5月26日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
  
四国がんセンター院長: 高嶋成光
 
賢いがん検診の受け方
 
 がんの発生は増加を続けており、平均寿命までに2人に1人が何らかのがんにかかる可能性があると言われております。この一番の原因は高齢化社会です。がんは加齢とともに増加するからです。
 一方、これまで20年にわたる国を挙げてのがん対策の結果、がんの正体が明らかになるとともに、診断や治療技術が急速に進歩したことにより、がん制圧の道筋が見えてきました。定期的にがん検診を受け、症状がない早期にがんを発見することによりがんで死ぬことはなくなりました。特に、日本人に多い胃がん、肺がん、大腸がん、子宮がん、乳がんの検診をお勧めします。
 本セミナーでは、がんを正しく知っていただくとともに、賢いがん検診の受け方をお話しいたします。
 
第57回
 
終了しました 平成18年6月16日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 井上放射線診断医師
 
がんの検診 PET−CT
 
 皆さん、PET-CTという検査を耳にしたことがありますか。
 『PET-CT』とは、身体の代謝機能をみる『PET』と、身体の解剖学的情報をみる『CT』とをくっつけた機械です。『がん』に集まるお薬を注射して『PET』で映し出すと同時に『CT』でその位置を確認する一連の検査で、がんの早期発見・確実な診断に大変役に立つ検査です。検査自体はお薬を注射して1時間ほど安静室(待機室)で休んで頂いた後、20分くらいの撮影で終了です。すなわち、『注射した後は寝ているだけ』。
 当院は、がんセンターですからがんの患者様がたくさんおられます。がんの疑いで紹介されてきた方、がんの診断について紹介されてきた方、当院で治療を受けられた後も定期的に通院されておられる方など。それらの患者様のがんの診断(がんなのかそうでないのか、がんの広がりはどうなのか、再発しているのかどうか)を毎日、たくさんPET-CTで検査・診断しています。さらに、5月初旬からは、がん検診の一つの手段としてPET-CTを加えた『がんドック』をスタートさせました。PET-CTにも得手、不得手があります。それらを熟知した、がんセンターならではの各診療科が手をつないだ『がんを早期発見できるコース』作りができました。
                                                                
第58回
 
終了しました 平成18年7月28日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 栗田診療統括部長
 
胃がんについて
 
 胃がんの治療は、画一的な手術の時代から、進行度に応じた適切な治療法を選ぶといった方向へと変わってきています。早期がんを胃カメラで切り取ってしまう方法から、標準的な胃とリンパ節を切り取る手術、さらには手術と抗がん剤を組み合わせた治療法など、選択肢が増えてきています。この移り変わりを、胃がん治療のいま、むかしと題してお話ししたいと思っています。また、少し難しいお話しになりますが、いままで漫然と行われてきた、胃がんに対する治療(主に手術です)が見直されてきているといった最近の話題についてもお話しできればと思っています。時間的余裕があれば、手術のビデオもお見せしたいと思っています。
第59回
 
終了しました 平成18年9月22日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 新海副院長
 
肺がんについて
 
 がんは、心臓病・脳卒中と並ぶ3大生活習慣病のひとつです。
 肺がんは極めて死亡率の高い疾患で、今後 2020年まで増加し1年間の全体の新がん患者数の約15%(約12万5千人)を占めると云われています。
 がんは生活習慣病ですので、特に幼少児期から中学校を卒業するまでの生活習慣の改善によりある程度予防が可能な病気です。肺がんの最大の危険因子は喫煙です。肺がんは、喫煙や環境要因によって遺伝子に傷ができ、また傷の修復が妨げられるなど遺伝子の異常によって起こる病気です。また、遺伝子の個人差も肺がんになりやすいかどうかに関与しております。しかし、肺がん発生の全貌が解明されるには至っておりません。
 肺がんは予後不良の病気ですが、近年、肺がんの診断学、治療・手技の発展により、がんの克服に向けて進歩がみられております。本セミナーにおいて、日常生活で気をつけていただきたい予防から、最新の診断・治療・研究まで分かりやすく解説したいと思います。本セミナーをお聞きになり肺がんは遺伝子の病気であり予防および早期発見が非常に重要であることをご理解いただければと思います。
第60回
 
終了しました 平成18年10月26日(木) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 大住乳腺科医長
 
乳がんについて
 
 最近、日本人女性の乳がん罹患率が急速に上昇しています。その原因は明らかではありませんが、生活の欧米化、未婚率の上昇、結婚年齢の上昇、初産年齢の上昇、人口の高齢化などいくつもの要因が関わっている可能性があります。
 乳がんの診断は、検診を含めて以前では視触診でまずがんを疑って、乳がんを発見する場合がほとんどでした。しかし、欧米での検討で乳がん検診にマンモグラフィを導入することによって、より早期に乳がんを発見でき、ひいては乳がん死亡率を下げる効果があることが証明されました。このことを受け、日本でも乳がん検診にマンモグラフィの導入がされました。ただし、まだマンモグラフィの有効性の認識が日本では低く、マンモグラフィ検診の受診率が非常に低いのが実情です。
 一方、乳がんの治療は近年、急速な変化を遂げています。まず、手術の方法は以前全員の方に乳房切除がされていましたが、しこりの大きさがあまり大きくない乳がんの方には乳房温存療法で同じ治療効果が得られることが明らかとなり、近年では乳がん患者様の過半数の方が乳房温存療法を受けられるようになりました。
 また、乳がんの薬物療法の進歩にも目覚しいものがあります。手術の前後で乳がんの再発予防目的で薬物療法を行うと乳がんの治癒率が改善することが明らかになり、どのような薬物療法が最も効果的で、かつ副作用が軽いかという検討がなされてきており、今後ますますこの分野の発展が期待されています。再発した乳がんの患者様の治療薬の進歩も目覚しく、以前に比べるとはるかに快適かつ長期間生きていかれるようになりました。
 講演では、これらのことを概説したいと思います。
第61回
 
終了しました 平成18年11月24日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 那須消化器内科医師
 
大腸がんについて
 
 がんは現在、心臓病、脳卒中と並ぶ3大死因です。なかでも大腸がんは日本で増加しているがんとして注目されています。大腸がんで亡くなる人も増えています。欧米では大腸がんは減少傾向にあるのに残念ながら逆のことが起きています。がんは何故できるのでしょうか?大腸がんは発病のメカニズムを解明するうえで長年研究された癌腫であり、有名な多段階発がん説が生まれました。今回はその解説をするとともに、大腸がんの一部でみられる家族性腫瘍についてもお話ししたいと思います。現在、日本人が一生でがんになる確率は2分の1です。偶然家系内にがんが多いのではなく、科学的に定義されているがん家系をご存じですか?
 一方で、大腸がんの治療の近年の進歩はめざましいものがあります。内視鏡治療、腹腔鏡治療、化学療法などの分かりやすい解説をしたいと思います。がんの予防には、がんにならないようにする一次予防、早期発見する二次予防、がんの治療後の再発を防ぐ三次予防があります。なかでも大腸がんは本来早期発見すれば、ほとんど完治する比較的たちの良いがんなのです。本セミナーを聞くことで、大腸がんの診断から治療までを一貫して理解していただくことを目標にしていますが、早期発見の重要性についても認識していただければ幸いです。
第62回
 
終了しました 平成18年12月22日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 婦人科医長 野河孝充
 
子宮がんについて
 
第63回
終了しました 平成19年2月23日(金) 
 
松山市南梅本町 四国がんセンター  3階研修室
 
四国がんセンター 消化器内科医長 灘野成人
 
肝臓がんについて
 
 肝臓がんとは、肝臓の中にできたがんで統計では肺・胃・大腸に続き4番目に多いがんです。日本の肝臓がんの患者様の約90%にC型肝炎ウイルスやB型肝炎ウイルスの感染が認められています。これらのウイルスが肝臓に感染したことにより肝臓がんが発生すると考えられています。また、脂肪肝からもがんが発生することが分かってきました。肝臓がんの予防はます肝炎ウイルスに感染しないことです。すでに肝炎ウイルスに感染している人は、まずは肝炎をよくすること、次にがんを早期に発見することが大切です。近年、がんを早期発見するための診断装置や治療器具はめざましく進歩しています。
 ウイルスが感染するとどうして肝臓がんができるのか、ウイルスのことを説明し、肝臓がんの検査と治療法について分かりやすく解説したいと思います。がんを治すには、がんを早期発見することが原則ですが、肝臓がんの場合は背景の肝臓に肝炎があるため少し異なります。そのあたりを理解していただくことが、この講演の最大の目的です。今回の講演を、皆様のがん予防に役立てていただければ幸いです。